背景画像の出典:信長の野望 全国版 エンディングより。
長宗我部元親が織田信長と同盟関係を結んでいた頃。
「四国は長宗我部のもの」と信長は認めていました。
長宗我部元親と織田信長を仲介したのは明智光秀です。
明智光秀は長宗我部元親の遠い親戚だからです。
しかし光秀の天敵、羽柴秀吉が台頭してきます。
秀吉は三好康長(長宗我部元親のライバル)の親戚です。
おそらく秀吉が信長に何か吹き込んだのでしょう。
信長は前言を翻して「阿波は三好のもの」などと言い出します。
約束が違うじゃないか……。
「おまんら、許さんぜよ!」
(筆者が唯一知っている土佐弁)
怒った長宗我部元親は、明智光秀に
「信長を殺れ」と命令します。
明智光秀も、せっかくの四国政策が、信長の気まぐれで台無しになったことで、信長の殺害を決意します……。
この本能寺の変の黒幕は長宗我部元親という説は、フィクションではよく登場します。
※ちなみに足利義昭黒幕説もよく言われます。足利義昭は物語だと毛利の領地に逃げて釣りをしながら隠居暮らしというのがよくあるパターンですが……。
備後国・鞆城跡の史跡より。
足利義昭が鞆の浦(とものうら)に滞在していた頃はまだ鞆城という名前ではなかったようですけど、ここから反信長勢力に打倒信長を呼びかけていたという話もあります。
長宗我部元親にしても足利義昭にしても、明智光秀とは関係がありますからね。
他にも徳川家康が黒幕だとか、朝廷が黒幕だとか、いろんな説があります。
ただしこれらの黒幕説が史実だという確証はありません。おそらく複合的な要因があったのでしょう。
※森蘭丸に鉄扇で頭をはたかれて恨みを抱いたという説はもっとたくさんあります。そっちの方が物語としては面白いですけどね。
画像の出典:信長の野望 全国版
信長の野望・全国版では、長宗我部元親は土佐一国からのスタートです。
阿波、讃岐、伊予などは別の戦国大名が領有しています。
しかしそれぞれ初期値が違うので、難易度も違います。
例えば兵力は土佐が75なのに対して伊予は37しかありません。
出典:月刊ログイン 1987年5月号
長宗我部元親でスタートすると四国はすぐに平定できます。
上の画像は当時の雑誌の、やりやすさランキング表。
ゲーム上、天下統一に最も近い大名が長宗我部と言われていたのは、四国統一を足掛かりして攻略しやすいという理由もあると思います。
ところで、信長の野望・全国版で本能寺の変が起こる条件は、以下の通りです。
・織田信長が山城国にいる
・兵忠が低い
・3か国以上を領有している
本能寺の変で信長が死亡すると、後継は羽柴秀吉になって、明智光秀と戦うことになります。
明智=長宗我部と、羽柴=三好の関係まではゲームでは再現されていません。
でも、こういう描かれていない部分を自分で想像して楽しむのが、当時のゲームでしたよね。
最近は与えられたストーリーをなぞるのがゲームだと勘違いしてる人が多くて、シミュレーションは面倒だと言われます。
他人の命令に支配されているのかな。
自己判断では決められない人が多い。
他人に逆らわない人が多いと一揆や暴動も起こらなくて、支配する側にとってはやりやすいのかもしれませんけどね……。
画像はイメージです