これは内部告発ではありません。体験談や感想です。
私が大学を卒業して最初に証券会社に就職した時に上司から言われた言葉。
ゴミ客が損失を出して自殺しても笑えるくらいにならないといけない。
……これはとんでもない業界に来たと思いました。
現役で勤務している方の中にはもちろん矛盾を抱えながらも頑張って働いている人もいることは知っています。
でも証券業界の上層部には、とにかく金が第一という考え方の人も多い。
その上司はこんなことも言っていました。
医者と弁護士はカモ。奴らは金は持っているが世間知らずだから。
私の配偶者は弁護士ですけど……、カモですか(笑)
まあカモの下にはゴミ客がいるわけですけど。
まず、おいしい話は上客に行って、上客がうまい汁を吸った後にカモに勧めて、さらに残りカスをゴミ客に勧めるのです。
で、ゴミ客が損失を出しても陰では笑っていた証券業界ですが、カモやゴミは切り捨てても、一部の上客だけには損失を補填していたんですよね。
証券会社の損失補填問題で検索すれば、いろいろ出てくると思います。
取引一任勘定取引と言って、証券会社が客から株の売買を一任されて、取引を繰り返して手数料を荒稼ぎしていた。
しかし運用を失敗したので、一部の大口客の損失だけを補填していた。
日本人が株や証券業界をうさん臭いと思うようになったのは、これがきっかけの一つでしょう。
※取引一任勘定は法律で禁止されたはずでしたが、なぜか似たような仕組みがラップ口座として復活しています(笑)
私が証券会社を退職したのは証券不祥事からずいぶん経ってのことですけど、業界の拝金主義はその頃から何も変わっていないと思います。
現在の日本が抱えるさまざまな問題、高齢化や年金破綻、医療費破綻、財政破綻などは、主に日本国内に原因があります。
でも庶民にはそれに気づかせないようにして、他の問題に目を向けさせようとしている。
マスコミが大げさに騒ぎ立てていることよりも、もっと他に重大な問題があるのに、それを隠そうとしているのではないでしょうか。
今の日本は反知性主義に陥っているという人がいます。私もそう思います。
庶民を愚かなままにしておいた方がコントロールしやすいから。
そうしておいて、一部のエリートだけがこっそり箱舟で脱出しようとしている、というシナリオは現実かもしれません。
庶民を切り捨てて、一部の大物にだけ損失補填をしていた頃から、何も変わっていないんですよね。